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東京から北海道ニセコに移住し学んだ19のこと。
1年ほど北海道ニセコに移住した経験談をお話します。都会暮らしで北海道ライフに興味がある人向けに書きました。移住の参考にはなると思います。
冬は覚悟が要りますが、北海道は素晴らしいですよ!
もくじ
前置き
住んだ期間
2018年12月〜2020年3月
(約1年3ヶ月)
私は北海道移住までの28年間、ほとんど東京育ち東京暮らしです。
2018年の秋にプチ世界一周の旅の後に北海道ニセコに行くことに。
旅の記録はこの2つにまとめてあります。
スノーボードで興味のある場所でしたし、”ニセコ留学”という言葉もあるぐらい、国際化が進んでいる地域としても有名ですよね。
リゾートバイトでスノーウェア等を扱うアウトドアショップのスタッフをして働いてました。寮で生活費も安く生活でき、憧れの北海道生活を体験するには丁度良かったです。冬は9割ぐらい外国人を相手に気合いで英語で接客してました。笑
フリーのデザインの仕事は既存顧客のみ対応で、このブログを育てるのを最重視しつつ、北海道生活を体験しました。
車を購入する関係で住民票と免許証の住所も移したので正式に道民でした。今はリゾバの雇用期間が終わったので東京に戻り、都民に戻っています。
東京から北海道ニセコ移住で学んだこと:仕事編
都市部を除き、仕事は限られ収入も減る
webやit関連職は田舎にはありません。
あったとしても、給料は都会と比べても1割は低い待遇でした。webデザイナーのアルバイトも時給1,000円程度。正社員も新卒程度の待遇ばかり。
小売業、土木、配送、農家、ホテルなどの観光業・サービス業や飲食業などの基本的な仕事がほとんどです。
昨今はリモートワークの流れなのでIT関連職は出勤しなくても働ける一方、意外と出勤を求められるケースも聞きます。IT関連職の人であれば、現職の繋がりなり、仕事を抱えて移住するのが理想でしょう。北海道で新しい仕事を開拓するには母数が少ないです。
山のプロフェッショナルが近くにいる
ニセコに関してはバックカントリー等の山岳ガイドやスキー、スノーボードのインストラクター等、パウダースノーのメッカと言われるだけあって自然に関連するプロフェッショナルの方は多かったですね。
しかしそのような職種は季節で分かれるので、冬はガイド、グリーンシーズンはラフティングや自転車のインストラクターなど職種を季節で分けてる人が多い印象です。アウトドアアクティビティや写真、映像のロケーションとしては非常に恵まれています。
若者のチャンスは少ない
周辺から仕事に繋がるアイデアは生まれにくい環境ではあると思います。
近隣には一次産業、二次産業などばかりなので、ネットやSNSを駆使できない人にとっては周辺から得られる仕事に繋がるチャンスは少ないと思います。都会は情報で溢れ返ってるので、見方次第で仕事へのアイデアなど発見できますが、田舎はのどかな自然ばかりなので、頭使わないと何も生まれてこないでしょう。
ニセコの外資系で働けると給料は良い
ニセコは外資の会社が結構あり、外資系で働けると給与面はだいぶ良いです。
英語で日常会話が話せる人にはかなり有益な選択肢です。時給1500~1700円など、アルバイトとしては高待遇な仕事もあります。ニセコに関しては英語が話せて外国人とコミュニケーションが取れるようになると一気に世界が広がると思います。寮も外国人と一緒に泊まり込みで生活するので、どっぷり英語環境にのめり込めます。
応募方法も海外式のレジュメを提出するなど、もはや外国。ニセコはオーストラリア人が多く定住している街なので、オーストラリア式になるのでしょうか。私が住んだ寮もオーナーさんはオーストラリア人の男性でした。異国に住んで不動産回してるって、器用ですよね。
東京から北海道ニセコ移住で学んだこと:人編
北海道はウェルカムな気質で居心地が良い
比較的年を重ねた方でも、ウェルカムな人が多かったです。
「閉鎖的な場所で村八分になったらどうしよう」と不安でしたが、移住者が多い土地柄、観光が産業の大きな柱となっているだけあり、”よそ者”にはウェルカムな人が多かったです。
中には東京から移住した方もいて、移住やシーズンで人の流れが多い地域というだけあり、ウェルカムでした。
道民は北海道を愛している
道民は皆北海道が大好き。地元愛に溢れていました。
不便とか冬が凄いとか言いつつも皆北海道を愛してる。私はずっと東京ですが、あまり地元愛ってものは無いですね。笑
食べ物は美味しく景色は美しいですし。地元愛があるって素晴らしい!ですよね。
アイヌの血を引く人は滅多にいない
アイヌの血を引く人は道民でも滅多に見ないようです。
白老町(しらおい)の周辺に集まっているとか。ウポポイという文化施設も20年にOPENしましたね。道民でも中々縁のない存在のようです。
ニセコは変わった人が多い
ニセコは国内外から変わり者が集まる街。
ニセコは世界的なパウダースノーの聖地でもあり、国内からすると外国のように外国人で溢れている街で、スノーボードが好きな人と、旅好きな人、ワーホリに行きたい人、行って来た人、バックパッカーしてた人、かなり変わった経験のある人で溢れていました。もちろん普通に生活してる道民もいます。
輪を広げたい人にはとても良い環境に思えます。2年目の冬はコロナが騒がれ始めたので仕事以外引きこもっていましたが、いくらでも輪は広げられるかなと。
東京から北海道ニセコ移住で学んだこと:環境・ライフスタイル編
ミニマリストは都市部でのみ成立するライフスタイル
北海道でミニマリストは正直難しいです。
インフラの整っている都市部でのみ可能なライフスタイルということを痛感しました。
バックパッカーにも通ずるミニマリスト的思考でなるべくモノを所有しないライフスタイルを意識していましたが、住む地域によってモノを所有しないのは限られるのを感じました。
北海道は冬に必要な物が多い分、確実に荷物は増えます。
車は必須アイテムである
北海道は札幌や都市部を除き、一人一台車は必須です。
東京では自家用車の余剰時間を貸し出すAnyca(エニカ)のようなサービスも普及しているものの、車は無いと生活に厳しい北海道では無縁な話。
徒歩3分のコンビニですら車移動で、車が待機してる余剰時間はありません。完全に必須アイテムと言えるでしょう。車の所有には車体代はもちろん、維持費もかかりますよね。そして雪国だとスタッドレスタイヤや、エンジンスターター、雪降ろしのブラシなど雪の降らない地域より確実に装備にお金がかかります。もし今車を持っていたとしても、2駆は北海道の冬では危ないので買い換える必要があります。四駆はマストです。
ホイール付きスタッドレスタイヤを準備しておく
冬はホイール付きのスタッドレスタイヤを準備する必要があります。
道民のスタイルでは、夏タイヤ冬タイヤとホイール付きで交換するのが多いようです。スタットレスタイヤはホイール付きで常備しておいて、冬前にホイールごとガソスタで交換、自分で交換、が一般的だそうな。
ホイール付きのスタッドレスタイヤは車種にもよりますが4本で5〜6万は最低かかります。東京だったらタイヤ交換ですら縁のない話ですよね。
車がエンストした時の装備も必要
・寝袋
・牽引ロープ
・バッテリーチャージャー
・水
・雪かき用ブラシ
・雪解けスプレー
冬はスタック用に上記の装備は積んでおいた方が良いです。
道民の方達にアドバイスされ私も積んでいました。
実際に家の近くですら豪雪で1日に30cm積もったりするので、普通に凍死する可能性ありますよね。車のトラブルが起こった時用に準備はしておくのが周りの道民の常識でした。
本当に北海道は車にお金がかかります。
車は出発前に暖気して雪降ろしする
アイドリングストップと無縁な環境です。
雪が降った日は外出の少し前にエンジンスターターなりで暖気しておいて、車に乗った雪を落としやすくしておきます。暖気をしながら車や庭の雪かきをして出発する、という家を出るのも一苦労の環境。都内ではアイドリングなんて論外という風潮ありますが、北海道はアイドリングして当たり前の風潮があります。車の足元のつららをトンカチで砕くことも。
夏と冬で光熱費の差が激しい
夏は安く、冬は光熱費+暖房費が高い!
夏は快適で網戸で快適なぐらい過ごしやすい気候でした。カラッとしてましたし。冬は水道管が凍る等の理由で外出中でも暖房は付けっ放しです。帰るたびに温める方が石油を多く消費するのだとか。北海道だと普通です。帰ってくると部屋が既に暖かいのは嬉しいですよね。
東京の実家の方が冬は寒く感じます。
場所によって”除雪費”がかかる!
家賃光熱費の他に、除雪を市町村や業者に依頼する場合があります。
東京だと考えられないですが、北海道の豪雪地帯では普通の話。
除雪費を月やシーズン単位で数万払うと、雪が降った朝など一定数過ぎると除雪に来てくれます。この除雪のやり方が場所によって違うらしく、ニセコは綺麗だけど札幌の路地はぐちゃぐちゃだったりするそうです。
“除雪の質”という東京ではワードすら出てこない話題が道民の話題ではあります。
除雪の関係で家の周辺にスペースを作っておくとか、除雪した雪の処分場所でご近所さんとトラブルになるとか、豪雪地帯の冬は東京とはまた違う慣習があるんですね。
北海道は世界一食べ物の美味しい場所だと思う
北海道は世界一食べ物の美味しい場所なんじゃないかと思ってます。
旅に行った時にただでさえ恋しかった日本食ですが、日本の中でも北海道産って別格扱いですよね。
私は倶知安に住んでいましたが、海は少し離れていたので新鮮な海鮮は余市や寿都、札幌、小樽の方に行けばありつけました。
グリーンシーズンは道の駅に買い出しに行って採れたてで旬の野菜を毎日のように食べてました。
食材、と言う点では文句ないですよね。
普通は干してあるホッケを生で捌いて食べたのは良い思い出です。
ただニセコに関して言うとお店も少なくレストランも外人が調理してる場合もあるので、若干微妙な面もありました。笑
北海道は想像以上に国際化が進んでいる
北海道は外国人投資家による土地の買い漁りは聞いていましたが、実際想像以上に進んでいる印象です。外国人向けに土地のフリーマガジンとかもあったりします。ニセコはもう手遅れと言われていますが、ニセコの様に北海道全土がなってしまうともはや日本では無い気がします。危機感を感じました。
コロナを期に、制度を見直して欲しいですね。北海道を守りたい。
セイコーマートが素晴らしい
“道民の心”セイコーマートは素晴らしいです。
“道民の心”とも言われる北海道のコンビニエンスストアのセイコーマート。とにかくお惣菜が手頃で選びやすい。ホットシェフのチキンやお弁当などもクオリティが高くて、とてもお世話になりました。100円パスタは最強です。笑
ちなみに冬の日本一売り上げるというニセコはヒラフにあるセイコーマートはほんと混雑していて、カオスです。コロナ始まってからは流石に閑散としていましたが、また冬にあの混雑は戻ってくるのでしょうか。
大きな病院が近くにはない
持病があったり、体の弱い人は健康に特に注意する必要があります。
ニセコ、倶知安に関しても街にそれなりの病院があるだけで、大きな病気になると札幌まで2時間車を走らせないと行けません。
東京は大きな病院は沢山ありますし、病院を選ぶ自由もありますよね。私は親知らずを2本、武蔵野赤十字病院の口腔外科で抜きましたが、大きな病気を近くで診てもらえないのは不安が残りますよね。
自然が素晴らしい
北海道は本当に自然は素晴らしいです。
幹線道路の左右に舗装された道がしばらくないのも普通。”数十キロ先を左折”などは実際にあります。隣町までの間はほんと大自然です。
キタキツネや鹿が歩いてるのも珍しくないです。熊はニセコや後志地域は居ないらしいですが、札幌近郊など都市の近くでも出没するのは問題になっていますよね。
ヨセミテに行った時に子グマに遭遇して死ぬかと思いましたが、北海道もなめてはいけない程の大自然がすぐそばにあります。
北海道は5,6月にセミが鳴く?
GW過ぎた頃からエゾハルゼミというセミが鳴きます。初夏でまだ肌寒い中セミが鳴いてるのは不思議な感覚でした。そして7,8月は逆に静かで、ジリジリと暑いのに外は静か…という不思議な感覚でした。
梅雨と台風が来ない
北海道は6月、7月のあの嫌な梅雨と台風がほとんど来ません。
2週間ほど梅雨っぽい期間はあるものの、すぐカラッとした過ごしやすい夏日になります。台風も北海道に来る頃には温帯低気圧に変わって勢力が弱まってくるので、あの6,7月の嫌な時期がありません。
北海道のグリーンシーズンは本当に最高です。
秋が短い
北海道は8月もお盆を過ぎると一気に気温が下がってきます。
そして秋は夜も暗くて短い。冬の足音がすぐ聞こえてくる、儚い秋です。
ゴキブリはいないがカメムシはいる
都会の厄介者、ゴキちゃんは北海道には存在しません。ですがカメムシがいます。カメムシやてんとう虫などの越冬する虫が春と秋に大量発生します笑
これはこれで地域性を感じましたね、、
ニセコは羊蹄山が美しい!
思い出の山を聞かれたら”羊蹄山”と答えるほど、美しい独立峰です。
ニセコのランドマークといえる羊蹄山(ようていざん)。蝦夷富士と呼ばれるほど綺麗な円錐形の独立峰は本当に美しくカッコ良いです。北海道移住の間2度東京に帰りましたが、新千歳空港から成田、羽田に向かう便で、右側の窓側に座れば運が良いと遠くに見えます。東京方面からは左の窓側。遠くに見えると嬉しくなるぐらい、ランドマークになる綺麗な山です。
ニセコの人は羊蹄山とアンヌプリ山はじめニセコ連峰を愛しています。
ダウンジャケットを着ている人は少ない
マイナス10℃を越える様な環境でありながらダウンジャケットを着ている人は居ませんでした。
東京の冬はカナダグースやノースフェイスなどのぶ厚いダウンジャケットを着てる方多いですが、北海道で着てる人はほぼいませんでした。意外でした。
化繊のインサレーションやフリース+ハードシェルの様な構成を私服としている人が多かったです。冬は普通にスノーボード用のジャケットを着ている人もいました。
ヒラフにしろゲレンデ近隣でも街でも、基本は車から職場、家などの建物までの距離しか外にいることはないからです。
あとは雪かきや、バックカントリーのハイクアップにしろ、ダウンは汗をかくと保温する空気の層が潰れてしまうので、軽さや携行性で若干劣っても水に強い化繊のインサレーションを皆使用してるわけです。
冬にスノーブーツは必須
スノーブーツもまた都内だと縁のないアイテムでしょう。ソレルのカリブーに挙げられる、都会では縁のない雪国用のブーツ。必要です。
でも買ってしまうとこれがまた暖かくて快適です。笑
深い雪でもへっちゃらに!笑
私はキーンのウィンターポートというスノーブーツを使っていました。
北海道の冬は慣れると快適
とにかくビビらせるかの如く冬の厳しさを紹介してますが、冬用の装備を揃えて1週間もすれば慣れてきます。家は東京の方がよっぽど寒いです。湿度も高く外は寒いけど満員電車は暑かったり、ビル風が寒かったり、忙しいですよね。北海道の冬は札幌近郊で電車通勤していれば東京っぽいですが、車移動の生活なら外にいる時間も意外と短く、スノーブーツやニット帽など雪国仕様の装備なら意外と暖かいです。家も暖房は付けっ放しなので暖かい。
そして雪もドライなので服に積もっても振り払えば特に濡れることもありません。
東京から北海道ニセコ移住のまとめ
冬は覚悟が要りますが、北海道は素晴らしいですよ!
総じて冬が本当に厳しいですが、本当に自然が豊かで美しいです。気になっている人は一度は試してみても良いのではないでしょうか。都会のストレスからかけ離れた生活が待っていますよ。
私の理想を言うと夏は北海道に拠点を移して生活するのが今のところは理想ですね。冬の方が賑わいますが、私はグリーンシーズンの北海道が好きですね。
今回は北海道の後志地域しか見れなかったので、また上陸したらがっつり北海道を満喫したいです。
【記事更新しました!】
北海道ニセコに1年3ヵ月移住した体験談をようやく作りました。冬の厳しさは別格🥶ですが、自然が美しく、食べ物も美味しい北海道ライフ。
また行きたいと思わせる魅力的な北の大地への移住体験談です!🏕https://t.co/JFtWw7StQN
— HOJO HIKARU (@highness325) September 16, 2020