tt_artisan_35mm_f14_main3

広告あり

コスパ最強。TT Artisan 35mm F1.4をレビュー|作例あり

近年高いコストパフォーマンスでカメラ好きを賑わせている中華レンズ。その中でもTT Artisan 35mm F1.4は写りも良いと評判です。

HIKARU HOJO
HIKARU HOJO
プチ世界一周したデザイナーのHIKARU HOJOです。モノ選びにシビアな私が実際に購入し徹底レビューしました。

プチ世界一周の旅でCanon 7Dmark2を持って行った僕ですが、現在は最強の旅カメラのセットを考察しています。(と言いつつ沼にハマってます)

この記事でTTArtisan 35mm F1.4の魅力や使用感、マイナスポイントを僕なりにまとめてみました。

TT Artisan 35mm F1.4は現段階でコスパ最強な、万人におすすめできるMFレンズです。

TT Artisan 35mm F1.4の概要

xpro3_tt_artisan_35mm_f14_img1
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4
TTArtisan 35mm F1.4はF1.4という明るさながら1万を切るリーズナブルな価格が魅力の、いわゆる中華レンズ。

銘匠光学(めいしょうこうがく)という中国のメーカーが出しており、安いけどコスパが良いと人気のレンズ。僕の使う富士フイルムのAPS-Cではフルサイズ換算で53~54mmの焦点距離。

電子接点やAFなどがないシンプルな作りですが、ビルドクオリティは高く、全体的に高級感があります。

「予算は無いけどとにかく明るいレンズを試したい」
そんな方にとても良いレンズだと思います。

TT Artisan 35mm F1.4のスペック概要

xpro3_tt_artisan_35mm_f14_img2
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4

フォーカス:MF(マニュアルフォーカス)
レンズ構成: 6群7枚
対応撮像画面サイズ:APS-C
最短撮影距離:0.28m
絞り:F1.4-F16
絞り羽根:10枚
フィルター径:39mm
サイズ:Φ 56-63mm × 全長 約45mm (マウント部除く) ※サイズは各マウントによって異なります。
質量:約180g

僕の使うFUJIFILM X-Pro3など、富士フイルムXマウント用の他にSONYのEマウント用、CanonのEOS Mマウント用、NikonのZマウント用マイクフォローサーズ用がラインナップされており、幅広いマウントをカバーしてのも魅力の一つなレンズでもあります。

TT Artisan 35mm F1.4のフィルター径は?


TTArtisan 35mm F1.4フィルター径は39mmです。

ちなみにXマウントではXF27mm F2.8 R WRと同じフィルター径です。
どちらも軽量コンパクトで携帯性を重視したい方は候補のレンズだと思います。XF27mm F2.8 R WRをお持ちなら保護フィルターを使い回しできるのは良いですね。

TT Artisan 35mm F1.4を買った理由

・予算は無いけどF1.4のレンズを試したい
・50mmの単焦点レンズを使ってみたい
・MFレンズも使ってみたい

僕がTTArtisan 35mm F1.4を購入した理由はフルサイズ換算50mmの単焦点を使ってみたいと思ったのが主な理由でした。レンズ沼にハマっているとレンズを買う理由を何かと探しがちですよね。

買った当時はXF18mm F2 Rと、XF18-55mm F2.8-F4 LM STMも使ったことありましたが、F1.4は使ったことなかったので気になり手にすることにしました。

TT Artisan 35mm F1.4の作例

レンズのことはご存知の方が多いでしょうから作例を撮ってきました。
撮影はX-Pro3+TT Artisan 35mm F1.4 Cで、以下のニュートラルな設定にしてます。

ボディ FUJIFILM X-Pro3
レンズ TT Artisan 35mm F1.4
ダイナミックレンジ 100
ハイライト 0
シャドウ 0
グレインエフェクト 0
カラー 0
カラークロームブルー OFF
カラークロームエフェクト OFF
フィルムシュミレーションはRawで撮影してLightroomで後から選びましたが無調整のストレート現像です。ブログに掲載する関係で幅は860pxにしてます。

構図など甘い部分もありますが、ざっくりと参考にしてみてください。撮影範囲がわかるよう、水平線などもレタッチしてないので距離感をイメージしていただけたらと思います。

tt_artisan_35mm_f14_example_img1
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/10000,F1.4,ISO 160,CLASSIC CHROME

今回は休日の新宿御苑でスナップ目に撮影しました。温室前の植物をパチリ。開放F1.4は周辺減光がみられます。このレンズ自体持って1年ぐらい持っていますが、コントラストは結構強めな印象です。クラシッククロームを当てて見ました。

tt_artisan_35mm_f14_example_img2
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/500,F1.4,ISO 160,PROVIA

温室の中でパチリ。晴れている日の室内ですが手前側の植物たちがかなり落ちて鬱蒼とした雰囲気に。少し散漫としてますが、好みな雰囲気です。フィルムシュミレーションは安定のPROVIAで。

tt_artisan_35mm_f14_example_img3
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/340,F1.4,ISO 160,CLASSIC Neg

ちょこんと咲いた赤い花。赤い被写体が似合うクラシックネガを当てました。開放F1.4のピント面の解像度は高いですが、後ろの球ボケもバブルボケとはいかないものの、オールドレンズのような味もあります。条件によっては若干ぐるぐるボケしてるかな?と思う時も。

tt_artisan_35mm_f14_example_img4
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/6400,F1.4,ISO 160,PROVIA

通路から少し先に存在感を放っていた大きな葉の熱帯植物。

tt_artisan_35mm_f14_example_img5
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/8000,F1.4,ISO 160,PROVIA

温室の池に差し込む光が良い感じでした。作例用にF1.4でピント迷子気味ですが被写界深度深めで撮るのが正解だったかなと。F値がEXIF情報に載らないのはこのレンズのマイナスポイントでもあります。

tt_artisan_35mm_f14_example_img6
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/11000,F1.4,ISO 160,PROVIA

窓際の熱帯植物。光の差す逆光気味な条件でしたが結構コントラスト強めではっきりした画作りのレンズだと思います。

tt_artisan_35mm_f14_example_img7
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/3800,F1.4,ISO 160,PROVIA

睡蓮をパチリ。拡大するとジャスピンではなかったですが、解像度高く感じます。

tt_artisan_35mm_f14_example_img8
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/3500,F1.4,ISO 160,PROVIA

池に浮かぶ睡蓮の花をパチリ、小さい被写体でも背景から浮き出たようです。

tt_artisan_35mm_f14_example_img9
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/8500,F1.4,ISO 160,PROVIA

先ほども撮った窓際の植物がまた違う光が当たっていたのでパチリ。色味もX-Pro3でAUTOにしてますが雰囲気良い感じに。

tt_artisan_35mm_f14_example_img10
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/6400,F1.4,ISO 160,PROVIA

縁が色が薄い特徴的な植物をパチリ。最短撮影距離ではなかったですが、もっと寄れば大きな球ボケは作れそうです。こちらも開放F1.4。

tt_artisan_35mm_f14_example_img11
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/3800,F1.4,ISO 160,PROVIA

ピンとブレてますが右下に太陽光で靄がかかったようなハレーションが入りました。こちらもF1.4ですが光の向きによって結構撮れる画にばらつきがあって面白いですね。
PROVIAで撮って出しでこの雰囲気は唸ります。

tt_artisan_35mm_f14_example_img12
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/3200,F1.4,ISO 160,PROVIA

外に出てコンクリートに当たる木漏れ日をパチリ。ハイライトは飛びやすい印象でしたので、-1/3か-2/3ほど露出下げた方が雰囲気出そうなレンズなのかなと感じました。

tt_artisan_35mm_f14_example_img13
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/7500,F1.4,ISO 160,CLASSIC Neg

コンクリート上にはみ出たヤシの木。葉のエッジの効いた影と近くの木の木漏れ日の淡い影の描き分けが良いなと思いました。

tt_artisan_35mm_f14_example_img14
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/9000,F1.4,ISO 160,ACROS

新宿のビル群をバックにヤシの木をACROSで。開放はキリッとしているのですが、ピント面から外れると滲んだオールドレンズっぽい描写な気がします。黒白写真にしても相性良さそうですね。
少し周辺減光が見られます。

tt_artisan_35mm_f14_example_img15
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/2900,F1.4,ISO 160,PROVIA

逆光で雰囲気ある建物を撮ったところ直線的なハレーションが。取れたのはこの1枚のみでした。

tt_artisan_35mm_f14_example_img16
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/1250,F1.4,ISO 160,CLASSIC Neg

15時台の傾きかけてる木漏れ日でした。フィルムシュミレーションのCLASSIC Negも相まって、コントラストは強い印象です。

tt_artisan_35mm_f14_example_img17
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/1900,F1.4,ISO 160,PROVIA

落ち葉に射す木漏れ日をPRIVIAで。

tt_artisan_35mm_f14_example_img18
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/14000,F1.4,ISO 160,CLASSIC CHROME

温室の外観を開放とCLASSIC CHROMEで。太陽光の部分に小さなハレーションが。予測できないハレーションがたまに起こります。笑

tt_artisan_35mm_f14_example_img19
FUJIFILM X-Pro3,TT Artisan 35mm F1.4,1/2200,F1.4,ISO 160,CLASSIC Neg

こちらは開放F1.4かつ、最短撮影距離で撮影したお花。TTArtisan 35mm F1.4の最短撮影距離は0.28mとXマウントのレンズとしては標準〜やや寄れないかなといった最短撮影距離ですが、指先ぐらいしかない小さなお花をここまで捉えられました。CLASSIC Negの画作りと開放F1.4のボケ感でお気に入りの一枚です。

周辺の球ボケはレモン型ですが、これはこれでいい味の画作りだなぁと。

TT Artisan 35mm F1.4のサイズ感は?

xpro3_tt_artisan_35mm_f14_img2
TTArtisan 35mm F1.4のサイズ感は全長約45mm、直径は56-63mmで重さは約180g。約497gのFUJIFILM X-Pro3と組み合わせると、約677gの組み合わせです。

バランスを損なうこともなく、片手で持ちやすいサイズ感なので携帯性も良好です。

先がすぼまっているデザインは好みが分かれそうですが、オールドレンズのような雰囲気はなかなかカッコカワイイ。
外見番長のFUJIFILM X-Pro3と、TTArtisan 35mm F1.4の組み合わせは特にかっこよく、X-T4とかよりはX-Pro系やX-E系、X-T二桁モデルとバランスは良さそうなサイズ感だと思います。

TT Artisan 35mm F1.4の魅力や特徴まとめ

・1万円を切る値段
・キレが良くシャープな開放F1.4を使える
・レンズの質感が高い

TTArtisan 35mm F1.4の魅力や特徴をまとめると、開放F1.4のキレの良い描写がわずか1万前後という破格で購入でき、ビルドクオリティも高い。ついでに箱も富士フイルム純正のフジノンレンズよりこだわりを感じます。

TT Artisan 35mm F1.4のマイナスポイント

・F値がEXIF情報に載らない
・フォントがいまいち
・絞りリングの向きが純正レンズと逆

TTArtisan 35mm F1.4のマイナスポイントで大きなものは、F値が画像のEXIF情報に残らないと言うことでしょうか。もちろん、電子接点のない安価なレンズなので無い物ねだりと言うことになりますが、撮影時のデータを振り返りたい場合は少しイマイチなポイントです。

外観で言うと、フォントやプリントがもう少しカッコよかったら良いなと思う点と、絞りリングの向きが純正フジノンレンズと逆なので交互に使うと混同しそうかなと感じました。とはいえど、写りや総合的なコスパに比べると微々たるマイナスポイントだと思います。

TT Artisan 35mm F1.4はどんな人におすすめ?

・35mm換算50mm前後の明るいレンズを安く欲しい方
・気軽に使えるマニュアルレンズが欲しい方
・デザインが気に入った方

TTArtisan 35mm F1.4は1万前後で買えるレンズながら高い描写性能でコンパクトなので気軽に使えるレンズとして重宝します。とりあえずボディしかないからレンズ欲しいなって方にも良いチョイスだと思います。とにかくコスパは良いですね。

TT Artisan 35mm F1.4と比較されるモデル

Voigtlander Nokton 35mm f1.2

 
TTArtisan 35mm F1.4も値段を考えると非常に優秀なレンズではありますが、焦点距離と開放F値が近いMFレンズではVoigtlander Nokton 35mm F1.2が総合的な満足度は高いです。
1万円台と7万円台と…価格が違うので満足度が違って当然だとは思いますが、予算がある方はフォクトレンダーの方が満足すると思います。

特にX-Pro3では電子接点によるOVFのパララックス補正がついており、本当に楽しいレンズです。
滲むオールドレンズのような開放と、絞るとキレが増す現代的な表情と1つで様々な楽しみ方のできる銘玉です。大胆なハレーションなどもまた面白いです。

Voigtlander Nokton 35mm F1.2に関してはそのうち記事にしたいと思います。

TT Artisan 35mm F1.4を最安値で買うには?

TTArtisan 35mm F1.4Amazonで買うのが最適だと思います。ただ、Amazonも値段の上下が大きいので1万前後のタイミングを狙って購入するべきでしょう。中古をフリマアプリで探すのもありだと思います。

TT Artisan 35mm F1.4のレビューまとめ

tt_artisan_35mm_f14_main3
TT Artisan 35mm F1.4は現段階でコスパ最強な、万人におすすめできるMFレンズです。

駆け足になりましたが低予算でF値の明るいレンズをとりあえず欲しい人には最有力のレンズだと思います。大いに悩んでみてはいかがでしょうか。

HIKARU HOJO
HIKARU HOJO
閲覧ありがとうございました。 SNSのフォローや記事のシェアもぜひよろしくお願いします^^ Twitter,Pinterest ブックマーク・お気に入りに入れてまた来てくださいね。
Translate