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会社を辞めプチ世界一周した私が未来の旅人に伝えたい8つのこと
「会社員生活は思うようにやりたいことができなくて心身共に疲れた。全て投げ捨てて旅に出たい。」
旅に出たいけど、実際の体験談を見てからプランを立てていきたいですよね。
旅に出る魅力もデメリットも書いてるので現状に疲れてる人、ぜひ目を通してみて下さい。
もくじ
私が旅に出た経緯
私は28歳で東京渋谷で3年半webデザイナーとして働いていました。
webデザイナー兼マーケティングやディレクションもやっていた私は、働き方改革で残業も減り福利厚生が良くなっている最中の会社で勤めていました。
祝日休みも辞める直前に導入され、ランチ難民とも無縁な好立地渋谷でしたが、給料面と仕事内容で不満だった自分は満員電車での通勤含め、徐々にストレスが溜まり疲弊していました。
1.なぜ辞めて旅を?
月1回ペースで風邪や体調を崩し、病院通いが珍しくなかった自分は免疫力も落ちて精神的にも身体的にもだいぶ疲弊した状態に。
会社も常に人は増えてましたが、新しく入ってくる人間は自分より上の立場の人ばかり。
「このままこの会社で30代になっても誰にも尊敬されないクソみたいな会社員になりそう。」
転職する選択肢もありましたが、結局つまんない大人になりそうなことは変わらない。
「ここを辞めたら一回大きな旅に出よう」
漠然と20代の目標に掲げていたことが実行する時がやってきたのです。
2.旅の準備
自分の貯金と会社の期、仕事のタイミングや渡航時期を考慮して9月30日に退職することに。
有給を体調不良の欠勤に当てていた私は退職ギリギリまで仕事に追われました。
帰宅後に行きたい場所をピックアップし、行き先周辺をググりながらGoogle Mapでルートを思い描き、スカイスキャナーで旅券情報とにらめっこしつつ、パスポートの更新にいったり、使うかもしれない国際免許証の発行、必要な荷物やアイテムの吟味に追われ忙しい9月を過ごしました。
3.旅の日程
実際の旅に出たのは10月から38日間。
予算は約80万円。
国は7ヶ国で行きたかったアメリカ滞在が多め。
東はハワイに向けて出発し、アメリカを転々とし北米大陸をSFからNYまで電車で横断、ニューヨークから北欧に渡り、バルト3国を下り、最終的にインドを経由して西から無事、帰国しました。
実際のバックパッカーでの旅の記録はこちらをご覧下さい↓
旅に出て学んだこと
良くも悪くも”シティボーイ”かぶれの私は旅を通じて”今までの環境のありがたみ”を感じることが多かったです。
1.整った住環境って素晴らしい!
ハワイでAirbnbのキャンピングカーに泊まった時に水周りが何もついてないキャンピングカーに泊まることになり、ビーチ近くの公衆トイレ兼シャワーを使う羽目に。
ホームレスっぽい人たちに混ざりながら冷たい水(シャワーヘッドもない)に当たりながら、旅の洗礼を感じました。
2.洗濯機は素晴らしい!
はじめは洗濯も持っていった粉洗剤で手洗いしてました。笑
「洗濯ってこんな大変なものなのか、、」
耐えられなくなり、コインランドリーを使用した時、文明の進化を感じましたね。
3.野菜食べれるって素晴らしい!
とにかく日本ほど気軽に野菜を食べられません。栄養も偏ります。
フルーツでビタミンを摂取するパターンが多い。野菜が入っていても新鮮そうではなく、お腹を壊しそうなので避けることもしばしば。
サラダボウルも10$以上して高価なものの印象でした。
栄養が偏らないよう旅期間中はビタミン剤を常に摂取していました。
4.日本食って素晴らしい!
旅に出る前は辟易していたほどの日本食。贅沢な悩みだったことが実感しました。
パンやピザ、ハンバーガーばかりだったので日本食の素晴らしさを再確認しました。
サンノゼのAirbnbで緑茶パックのアメニティを見つけた時、思わず写真を撮るぐらい恋しい存在に。あと外国のコンビニやスーパーで置いてあるものって、当たりハズレあります。日本のコンビニは何買っても大抵美味しいですよね。
5.毎日シャワー浴びれて素晴らしい!
一番苦しかったのはアムトラックというアメリカ大陸を横断できる電車で横断した時のこと。
合計4日間シャワーを浴びれず非常に苦しい思いをしました。
1日や2日シャワー浴びれないことは何度もありました。
6.英語は話せて当たり前?
日本ではまだ英語を使える人は少ないですが、世界は違いました。
ホステルで出会った外国人との話題で出たのは
「How many languages can you speak?」
が世界での基準。
ホステルで出会った人との会話で頻繁に出てきました。
「Can you speak English?」のレベルですらなかった。
ヨーロッパは隣国近いこともあり、母国語の他に英語+近隣の国の言語は日常会話レベルに話せるという人が多かったです。
凄かったのはサンフランシスコで知り合ったインド人のルームメイトは6ヶ国語話せるとか。
ノルウェーはオスロで知り合ったイタリア人の女の子も4ヶ国語話せて今日本語練習中とか、とにかく言語学習に費やす時間は長いそうです。
日本は島国だし近隣諸国と関係が良いわけではない、外国に行くにはフライト時間が長い、異文化交流は限られた中流以上だけだからこんなに英語が普及してないのかなと勝手に推測。
日本にいるとあまり感じることのない言語への危機感を感じました。
7.自分探しの時間はない!
ひとり旅やバックパッカーって”自分探し”のイメージありますが、実際は身の回りで忙しくて、”自分を見つめる”時間なんてありません。
夜は疲れてベッドに入ればすぐに夢の中でした。
一つの場所に数週間滞在するぐらいの余裕を持った滞在なら見つめる時間があるかもしれません。
あるとしたら飛行機や鉄道などの乗り物の中です。
8.宿から宿への移動がバックパッカー?
バックパッカーのイメージは「大きな荷物を背負って荒野を歩く」ようなビジュアルをイメージしていましたが、実際は“宿から宿への移動の繰り返し”でした。
というのもメインザックでの移動時は貴重品も多く機敏に行動できないので、“とにかく次の宿に移るまでは移動が最優先”。
メインザックをおけば身軽で観光にも行きやすいので行動しやすくリスクも減ります。
9.環境が感情を左右するのは本当かも
環境や天候が人の感情に影響するのは本当かも。
旅してて感じました。
乾季のロサンゼルスは天気が良く、人々も陽気。出会う人出会う人皆ロサンゼルスを愛していました。楽しそうな人生を送ってそう。羨ましく感じました。
一方で北欧は日照時間が短く滞在期間中も曇りが続いてどんより。
私も暗い気持ちになりそうでした。
晴れた日にヨーロッパの人が日光浴する気持ちもわかります。
QOL高めるには住む場所を選ぶのも大事かもしれません。
10.旅は選択の連続でできている!
ギャングがいる地域だから宿を変えたとか、治安の良い地域を選んで通るとか。
普段は”選択”を気にしていませんが、旅中は命に関わる選択も中にはありました。
その分岐のポイントが間違っていたらどこかでのたれ死んでいる可能性も0ではない。
旅は細かい選択の積み重ねでできている。大げさだけど人生にも通じそうなポイントです。
11.私の当たり前は”日本の、東京の当たり前”だった
日本で、東京で28年間住んで身に付いた”当たり前”という価値観は東京で作られたものなんだな〜と改めて感じました。
お酒はいつでも購入できるとか、
華金は酔っ払ったサラリーマンでごった返してるとか。
水は110円とか。
生ものが食べられるとか、
安く美味しいものが食べられるとか、
気分でいくらでも飲食店を選べるところとか。
夜出歩いても安心とか、
コンビニは24時間空いてるとか。
公共交通機関が発達していてCentral Station級の駅がたくさんあるとか、
時間通りに電車が来るとか、
マスクしてる人が多いとか、
見知らぬ人同士で会話したら変とか、
新宿駅が迷路みたいとか。
GWやお盆はどこも混むとか、
国内で時差がないとか。
エスカレーターは左に止まるとか、
トイレは無料とか、
連絡はLINEでするとか。
全て当たり前のようで実際は自分が住んでた日本の東京の”当たり前”なんだなと考えさせられました。
価値観を大きく揺さぶられる体験でした。
旅から帰ってきて変わったこと
1.物事を多角的に見れるように!
上でも書きましたがとにかく固定概念は取っ払って考えてみるようになりました。
これは行ったことのある場所や経験が多ければ多いほど多角的に見れるのかなと。
まだまだ色々経験したいです。
2.寛大になった!
多くの項目に該当しますが、イラっとすることが減り寛大になりました。
「あの時に比べたらマシかな」とか「この人サービス悪いけど色んな人いるよな」とか。
3.パーソナルスペースを調整できるように!
特に20後半から30代に入ると宿は個室じゃないと無理!な人は増えますが、旅中のホステル生活をするとだんだんと慣れてきます。
時と場合に合わせてパーソナルスペースを調整できると安価なホステルに泊まれるので節約にも繋がります。
ルームメイトとコミュニケーションも取れますし。
4.頭の中の地図が広がった!
天候への視点が変わりました。
今までは天気が悪いと残念な気持ちになっていましたが、「この雲は一時的なものかな〜」と楽観的になりました。
自分の上の天気ではなくて、その周辺も加味して見てる感じです。
5.季節を俯瞰的に見るように!
同時に当たり前に感じていた四季も、別の国に行くと気温や気候、湿度等状況がまた違います。
7~8月の夏に開放的な気分になったり、9~11月の秋に感傷的な気分になったりというのは日本にいるから感じるもので、場所が変われば気候も違う。
感じ方も違うのかな〜と一歩引いた視点でみるようになりました。
旅に出た価値はあった?
「予算80万の旅は相応の価値があったか?」
価値は十分にありました。
一生物のかけがえのない体験ができましたし、旅に出たことに関して一切後悔していません。
これから旅に出たい人に伝えたい8つのこと
1.旅に年齢は関係ない
「若くないし今行っても遅いんじゃない?」
自分も28歳で旅に出る前に頭によぎりました。
旅に出てる人って大学4年の卒業前とか、20前半で行く人が多いイメージでした。
とはいえ年齢やその人の状況によって視点は異なるので行きたいと思った時が行き時なのかなと。
大学生なら卒業後のやりたいことが見つかるかもしれないし20後半で社会人経験がある後だと今後の仕事に役立つひらめきが得られるかもしれない。
もしかしたら新しいサービスが発見できるかもしれない。
旅先で恋に落ちるかもしれないし、30代、40代で家庭を持っている人だったら子育ての環境としてならどうかなとか、定年後だったらスローライフを送るとしたらどうかなとか、その人の置かれる状況で旅先での視点は異なるはずです。
2.反対しそうな人は遠ざける
実家暮らしだった私はある日の夕飯時に親に「ワーホリ行きたいんだよね〜」とぼやいたのを親に猛烈に反対されたのをきっかけに、反対意見を言ってきそうな人に相談することを辞めました。
確かに、旅やワーホリに行くには休みの少ない日本では現職を辞めないと難しい。
当然社会的な立場は失われ、帰国後の就職に困る話も耳にしていました。
会社員という安定した職を捨てるデメリットが大きいのも承知でした。
しかし自由の身である今行かなかったら一生後悔しそう。
「若い頃に旅に出とけばよかったのォ、、」
…後悔ばかりの残念な爺さんになりたくない。
マイナスの意見から自分を突き放し、ただひたすらに一世一代の旅の準備に奔走しました。
基本的に否定から入る人は距離とって良いでしょう。
3.退職後にやってくる税金に注意!
会社員であれば天引きされてあまり気にしない、住民税や健康保険諸々の税金。
会社を辞めたら無職になっても容赦無く督促状が送られてきます。
保険も社会保険から国民健康保険に自分で切り替えが必要になります。
ある程度覚悟はしていましたが想像以上に高く帰国後は少し生活に苦労する面も。
退職後時間に余裕がある人は2週間以内にハローワークで失業保険の申請しておくと自己都合でも3ヶ月後に失業保険が出ますよ。
1,2回転職活動が必要等条件はあります。
4.転職先を旅前に決める必要はない?
旅の前に転職先が決まれば安心ですが、旅先での体験がきっかけで別のことに興味を持つ可能性は大いにあります。
「転職先決めてたけど別のことやりたくなってしまった、、」
内定が決まっていたのを断ってしまうと会社側にも迷惑かかってしまいます。十分あり得るので無理に決めなくても良いと思います。
4.旅はコンセプトを決めよう
・サーフカルチャー→ハワイ・ロサンゼルス
・IT→シリコンバレー
・アウトドア→ヨセミテ国立公園・北欧
・デザイン→ニューヨークや北欧
ただ旅をするのも勿論多くのことを吸収できますが、何かコンセプトがあるとより個性的な旅路になるのでおすすめです。
私の旅のコンセプトは興味のあるものの本場が見たかったのである程度優先順位と道筋を見ながら、ディスティネーションを選んでいきました。
本場の空気感を肌で感じるって旅の大きな醍醐味でもあります。
街のサインなどのデザイン面も気にしながら旅してました。
私は色々欲張りすぎたので、もっとシンプルだとクリアになるかと。
時差縮めるとか、船や陸路でも国境を超えるとか。
コンセプトは延々と出てきてしまいます。
5.旅はアウトプットしよう
せっかく大きなリスクと出費をかけて行くのだからTwitterやブログ、YoutubeやInstagram等SNSを駆使してアウトプットしましょう。
このブログもアウトプットの一貫で、私の挑戦のひとつ。
旅でインプットした莫大な情報を整理してアウトプットするのは思考の整理の良い練習になります。
「この人こんなことしたんだな、考えてるんだな」
予め知っておいてもらえると会話もスムーズで話が合う人が集まってくるのも魅力だと思います。
自分が伸ばしたい方向でアウトプットを続けると声がかかることも。大事なのはレスポンスがなくても発信し続けることなのかなと最近感じています。
6.旅に出ても良いことばかりではない
旅先での出会いや新しい発見など素晴らしいことが多いですが不測の事態は必ず起きます。
・空港にwifiがなくsimの設定できずネットに繋げない
・目覚めたら食べ物にアリが群がってた
・シャワーでお湯が出ない
・家具の使い方が特殊でわからない
・観光地で要らないCDを40$で売りつけられる
・子グマに遭遇して死ぬかと思った
・宿を予約した地域がギャングが横行してる聞き宿を変更
・野菜でお腹を下しそうになる
・Airbnbの部屋でネズミが走ってる
・バスの時間を間違え、既に行ってた
・ホステルがホームレススレスレの人たちばかりで急遽ホテルに移動
・気づいたら時差1時間ズレてた
・飛行機の席が”STANDBY”に
色々ありました。ロズバゲ・盗難・事故などの大きなトラブルは巻き込まれず済みましたが、必ず何か困難はやってきます。
7.それでも旅に出る価値はある
散々だったハワイのキャンピングカーや、
ロスで優しくしてくれたAirbnbのおばあさん。
母と同郷だったガイドのおじさん。
ヨセミテ国立公園で遭遇した子グマ、
ネバダ州の荒野に落ちる夕焼けや、
4日間シャワーを浴びれず電車に揺られたアメリカ横断。
ニューヨークで活躍している日本人の方達や、
オスロで日本語を教えたイタリア人の女の子。
ストックホルムで最初英語で会話した日本人の男の子や、
ヘルシンキのホステルで出会った人達と飲みに出かけたり、
リトアニアのランドリーで「聞くことを恐れないで」と教えてくれた聡明な女性。
旅先での出来事や出会いは本当に特別で、今後の自分への大きな糧になります。
8.あなたがいなくても会社や社会は廻ってる
最後に。
「私がいないとこの仕事は、プロジェクトは、会社は、、」
あなたがいなくても会社や社会は廻ってます。穴が開いても数週間もすれば案外どうにかなってるもんです。
自分の選択で自分の人生を進みましょう!
2020年5月10日追記
この記事は18年10月に旅に出た際の振り返りを、19年10月にNoteに投稿した記事をブログに再掲載したものになります。
現在はコロナウイルスの世界的な感染により、残念ながらバックパッカーのような国外旅行は大変厳しい状況にあります。
また気軽に旅に出れる世の中に戻るまで、どうか身の安全を第一に行動をお願いします。
会社員である方、雇用が守られてる方はコロナウイルスの収束までは慎重な行動をおすすめします。
旅の記録と持ち物のまとめはこちらから↓